イカの“瞬間的な色変化”はどう起きる?|体色変化の仕組み「クロマトフォア」

海の無脊椎動物

イカは“光る”だけじゃない。色も一瞬で変えられる

イカは、周囲の環境に合わせて

  • 明るい色
  • 暗い色
  • 模様
  • 点灯のような光パターン

を一瞬で切り替えることができます。

この驚くべき能力を支えるのが
クロマトフォア(色素胞)」と呼ばれる細胞です。


クロマトフォアとは?

イカの皮膚には、
無数の小さな袋のような色素細胞があります。

これが 筋肉の動き で開いたり閉じたりし、
皮膚の色が変わる仕組みです。


瞬時に色が変わる理由

クロマトフォアは筋肉で直接操作されているため、

  • 広げる → 色が強く見える
  • 縮める → 色が薄く見える

という調整が 0.1秒レベルで可能

つまり、
「筋肉のスイッチを入れると色が変わる」
という超高速のメカニズムなのです。


イカが色を変える理由は?

① カモフラージュ(背景に溶け込む)

敵に見つからないように、海底の砂や岩の色に合わせます。

② 威嚇

黒く大きな模様を出し、体を大きく見せることがあります。

③ コミュニケーション

仲間同士で、模様や明滅パターンを使って情報を伝えるとされています。

④ 環境の光量に合わせて調整

光が強いと暗い色、暗いと明るい色を出すことがあります。


イカの色変化は「脳の高速処理」によって操られる

イカは脳が非常に発達している動物です。
視覚から得た情報を高速処理し、
そのまま筋肉 → 色素胞へ反映させます。

これは
脊椎動物の神経系に匹敵するほどのレベル
だと研究されています。


まとめ:イカの色変化は“筋肉で操作する魔法”

  • 皮膚に並ぶクロマトフォア
  • 脳による高速処理
  • 筋肉による瞬時の開閉
  • カモフラージュ・威嚇・コミュニケーションに活用

イカの色変化は、
動物界でもトップクラスに不思議で美しい能力です。

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