「サメは泳ぎ続けないと死ぬ」って本当?
サメは止まると死ぬ、という話を聞いたことがあるかもしれません。
これは半分本当で、半分は誤解です。
ポイントは「呼吸のしかた」にあります。
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① 魚はエラで呼吸している
魚は口から水を取り込み、
エラを通して酸素を取り出します。
水がエラに流れ続けることが、
呼吸を続ける条件です。
② サメの中には「泳いで水を流す」タイプがいる
多くのサメは、
止まったまま口を動かして水を送るのが苦手です。
そのため、
泳ぐことで前から水を取り込み、
エラへ水を流して呼吸します。
この仕組みを
「ラム換水(かんすい)」と呼びます。
つまり、
泳ぐ=呼吸
になりやすいサメがいる、ということです。
③ ただし「止まっても呼吸できるサメ」もいる
すべてのサメが泳ぎ続ける必要があるわけではありません。
種類によっては、
海底で休みながらでも
口を動かして水を送り、
エラ呼吸を続けられるサメもいます。
「サメ=必ず止まれない」は言い切れません。
④ じゃあ、なぜ「泳ぎ続けるサメ」が多いの?
泳ぎ続けることで、
- 呼吸が安定する
- 体を浮かせやすい
- 獲物を探しやすい
といった利点があります。
特に外洋を回遊するサメは、
止まるより動き続ける方が
生活に合っているのです。
まとめ:サメが泳ぎ続けるのは「呼吸のため」が大きい
- サメの中には泳ぐことで水をエラに流す種類がいる
- それが「止まると死ぬ」と言われる理由
- ただし止まっても呼吸できる種類もいる
- 回遊型のサメは動き続ける方が有利
サメは、
呼吸と生き方が強く結びついた魚なのです。


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