カマキリの目が“3つに見える”理由|黒い点の正体「偽瞳孔」とは?

昆虫

「カマキリの目に“黒い点”があるように見える」のはなぜ?

カマキリを正面から見ると、
左右の大きな複眼の中に「黒い点」があるように見えます。

まるで 目が3つあるように 見えるため、
初めて知る人にとっては「え?カマキリって三つ目なの?」と思うことも。

しかし、実際にはこの“黒い点”は 偽瞳孔(ぎどうこう) と呼ばれる現象です。


偽瞳孔とは?「どの角度から見ても黒く見える点」

偽瞳孔は、
光の反射の仕方によって黒く見える部分 のことです。

カマキリの複眼は無数の小さなレンズ(個眼)が集まってできています。
その中で、

  • 観察者(人間)の方向を向いている個眼だけ
  • 光をほとんど反射せず、黒っぽく見える

ため、「黒い点が浮かぶ」ように見えるのです。


カメラで撮ると「どこから見ても黒い点がこちらを見る」ように見える理由

偽瞳孔は、観察者の位置に応じて見える場所が変わります。

人が移動しても黒い点がついてくるように見えるのは、

  • 正面の方向を向いている個眼が
  • 観察者の動きに合わせて光を返さない

ため。

つまり、
「カマキリがこちらを見ている」のではなく、 「光学的にそう見える」 だけということです。


では、本物の「瞳」はどこにあるの?

カマキリの複眼には、
人間のような“黒い瞳孔”はありません。

複眼は数千〜数万のレンズの集合体で、

  • 光量調整
  • ピント調整

といった機能は人間と異なる仕組みで行われます。

偽瞳孔はあくまで「光学現象」であり、
カマキリの体の構造によるものではありません。


なぜ「偽瞳孔」がこんなにも話題になるのか?

  • 表情があるように見える
  • 「目が合った」と感じる
  • SNSでバズりやすい
  • 昆虫の中でも観察しやすい現象

といった理由から、
偽瞳孔は生き物好きの間でも人気のトピックになっています。


まとめ

  • カマキリの黒い点は「偽瞳孔」という光学現象
  • 三つ目ではない
  • どこから見ても“目が合う”ように感じるのは偽瞳孔の性質
  • 複眼の構造がつくり出す不思議な見た目の現象

カマキリを見るときは、
ぜひ複眼の中に浮かぶ“黒い点”に注目してみてください。

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