カメレオンはどうやって色を変えるの？「気分」だけじゃない本当の理由

カメレオンは「気分」で色が変わる？

カメレオンは体の色を変えることで有名です。
「周りの色に合わせて隠れるため」と思われがちですが、
実は色を変える理由はそれだけではありません。

カメレオンの皮ふの中には、
色に関わる細胞や構造が何層もあります。

その中でも重要なのが、
光の反射の仕方を変えるしくみです。

つまり、色を“塗り替える”というより、
光の見え方を変えて色が変わって見える
というイメージに近いです。

カメレオンが色を変える理由は、
大きく分けて次の3つです。

オス同士がにらみ合うときや、
メスにアピールするときに色が変わります。

強い色は「自分は元気だ」「強いぞ」というサインになります。

暗い色は熱を吸収しやすく、
明るい色は熱を反射しやすいです。

寒いときは暗く、
暑いときは明るくなることで、
体温を調整します。

驚いたり、ストレスを感じたりすると、
色が急に変わることがあります。

もちろん、環境に合わせて目立ちにくくすることはあります。
しかし、映画のように
背景とまったく同じ色に変わるわけではありません。

カメレオンの色変化は、
隠れるためだけの能力ではなく、
体の状態や意思を伝えるための機能
として進化した面が大きいのです。

カメレオンの色は、
周りに溶け込む魔法ではなく、自分の状態を伝える言葉
なのです。