クモは昆虫っぽいけど、昆虫ではない
クモを見ると、多くの人が「虫(=昆虫)」だと思います。
でも、クモは昆虫ではありません。
クモは「クモ類(鋏角類)」という別のグループで、
昆虫とは体のつくりが大きく違います。
① 一番わかりやすい違いは「足の数」
昆虫は足が6本です。
一方、クモは足が8本あります。
ここは有名ですが、
実はクモと昆虫の違いは足の数だけではありません。
② 体の分かれ方が違う(頭と胸が合体している)
昆虫の体は基本的に
- 頭
- 胸
- 腹
の3つに分かれています。
クモの体は
- 頭胸部(とうきょうぶ)…頭と胸が合体した部分
- 腹部
の2つに分かれます。
見た目の印象が違うのは、
この「体の区切り」が違うからです。
③ 触角がない
昆虫には、たいてい触角があります。
触角はにおいを感じたり、周囲を探ったりする重要な器官です。
でもクモには触角がありません。
代わりに、
体の毛や足で振動を感じ取って周囲を把握します。
④ 目の数や配置も違う
昆虫の目は
「複眼(ふくがん)」と呼ばれる、
小さな目が集まった構造になっていることが多いです。
クモは種類によりますが、
複眼ではなく、複数の単眼(小さな目)を持ちます。
目が6〜8個並んでいるクモが多いのはこのためです。
⑤ 口のつくりが違う(毒の牙を使う)
クモは獲物をかみついて捕まえるとき、
「牙(きば)」のような器官で毒を入れます。
昆虫にはこのような“毒の牙”は基本的にありません。
クモは昆虫とは違う進化の道を歩んできたことが分かります。
まとめ:クモは「昆虫とは別の生き物」
- 昆虫:足6本、体は3つ(頭・胸・腹)、触角あり
- クモ:足8本、体は2つ(頭胸部・腹部)、触角なし、毒の牙を使う
クモは昆虫に見えても、
体の基本設計が違う「別グループの生き物」なのです。

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