ハチは刺すと死ぬって本当?
ミツバチは人や動物を刺すと、
その後しばらくして死んでしまいます。
なぜ命を落とすことが分かっている行動を、
ハチは取るのでしょうか。
① ミツバチの針は「返し」がついている
ミツバチの針には、
ノコギリのような「返し」がついています。
この返しがあるため、
哺乳類の皮膚に刺さると
針が抜けなくなります。
ハチが飛び去ろうとすると、
針だけでなく
毒袋や内臓の一部まで引きちぎられてしまい、
それが致命傷になります。
② 刺す目的は「攻撃」ではなく「防衛」
ミツバチが針を使うのは、
獲物を捕まえるためではありません。
目的はただ一つ、
巣を守ることです。
巣の中には、
女王バチと多くの仲間、そして幼虫がいます。
それらを守るためなら、
1匹の命を犠牲にする選択が
進化の中で残りました。
③ 刺した後も役割は続いている
実は、刺したあとにも
ミツバチは重要な役割を果たします。
刺された場所からは
「警報フェロモン」が放出され、
周囲の仲間に危険を知らせます。
これにより、
他のハチが集まり、
集団で防衛行動を取れるようになります。
④ すべてのハチが刺すと死ぬわけではない
スズメバチやアシナガバチは、
刺しても死にません。
彼らの針には返しがなく、
何度も刺すことができます。
ミツバチだけが
「一度きりの針」を持つのは、
集団で生きる昆虫として
最も効率のよい防衛方法だったからです。
まとめ:1匹より「群れ」を守る進化
- ミツバチの針には返しがある
- 刺すと体が損傷し命を落とす
- 行動の目的は巣の防衛
- 仲間を守るための自己犠牲
ミツバチの行動は、
個体より群れを優先する進化
の象徴なのです。


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