ヘビには「まぶた」がないように見える
ヘビの目は常に開いていて、
まばたきをしている姿を見ることはありません。
まぶたが無いように見える理由は、
実は 目の表面が“透明なうろこ”で覆われているから です。
① 透明なうろこ「アイキャップ」とは?
ヘビの目の表面は
「アイキャップ(眼盾=がんじゅん)」という
透明な鱗 に守られています。
これはヘビが
- 砂
- ほこり
- 枝
- 外敵の攻撃
などから眼球を守るために進化した仕組みです。
② まばたきができない理由
ヘビには 上下に動くまぶたがありません。
そのため、他の動物のように
「まばたきで涙を広げて目を潤す」ことができません。
代わりにヘビは、
- アイキャップの内側に涙が流れ続ける
- 眼表面を乾燥から守る
- うろこが定期的に脱皮で新しくなる
という方法で、目を清潔に保っています。
③ なぜこの構造が必要なのか?
ヘビは地面を這って移動するため、
顔の近くに砂や埃が飛びやすい環境 にいます。
もし柔らかいまぶただけで目を守ろうとすると、
すぐに傷がついてしまいます。
固い「透明のうろこ」で覆うことで、
ダメージを受けても 脱皮すれば目が新品になる のです。
④ 脱皮するとアイキャップも剥がれる
脱皮のとき、皮膚と一緒にアイキャップも更新されます。
これにより、
- 汚れ
- 傷
- 濁り
が定期的にリセットされます。
これは まばたきよりも強力な“目のメンテナンス機能” と言えます。
まとめ:ヘビの目は“透明なうろこ”で守られている
- ヘビはまぶたがなく、常に目が開いているように見える
- 代わりに透明なうろこ「アイキャップ」で目を保護
- 砂や衝撃に耐え、脱皮で新品に入れ替わる
- まばたきの代わりに涙が内部を潤している
ヘビの目は、
地面で生きるための合理的で強い進化の結果 なのです。


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