ミツバチは「ダンス」で仲間と会話する
ミツバチは、見つけた花の場所を
“ダンス”で仲間に伝える動物です。
この行動は「8の字ダンス(ワグルダンス)」と呼ばれ、
動物界でも極めて珍しい“複雑なコミュニケーション”です。
8の字ダンスとは?
働きバチが巣に戻ると、
- 体を震わせながら
- 床に8の字を描くように
- 規則正しく動きます
このダンスが 花の位置情報 を仲間に伝えます。
ダンスで伝わる情報は3つ
ミツバチのダンスは、GPSのように情報を伝える仕組みです。
① 方向
ミツバチは“太陽の位置”を基準にして、
花がどの方向にあるかを仲間に伝えます。
② 距離
体を震わせる「ワグル」の時間が、
花までの距離を表します。
- ワグル時間が長い → 遠い
- ワグル時間が短い → 近い
③ 質(いい花かどうか)
ダンスが活発で長く続くほど、
「その花は質が良い」という合図になります。
ミツバチは太陽の動きも計算している
太陽は刻々と位置を変えますが、
ミツバチの体内時計は非常に正確で、
- 太陽の角度
- 時間帯のズレ
を自動で補正してダンスします。
人間のGPSに匹敵するほどの“自然の計算能力”です。
この能力がなぜ進化したのか?
ミツバチは
- 巣で餌を共有する
- 協力して子を育てる(社会性昆虫)
という特徴があるため、
正確な情報共有が生存に直結します。
効率よく蜜源を見つけられる群れほど、
子どもの生存率が高くなるため、
この高度なダンスが進化したと考えられています。
まとめ:ミツバチのダンスは“自然の通信技術”
- 方向
- 距離
- 花の質
を正確に伝える“8の字ダンス”は、
動物界でもトップクラスのコミュニケーション能力。
ミツバチは「自然が作った小さなナビゲーター」とも言える存在です。


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